今回はビーモーション株式会社代表、伊藤 空氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | ビーモーション株式会社 |
代表者 | 伊藤 空 |
設立 | 1990年1月 |
主な事業 | 企業の販売促進活動の企画・製作・コンサルティング
企業の営業・販売部門のアウトソーシング事業 オンライン接客の導入、運用支援および、システムの企画開発 労働者派遣事業 |
社員数 | 91名(取材時) |
会社所在地 | 東京都豊島区目白1丁目4番25号 目白・博物館ビル2階・3階 |
会社HP | https://www.bemotion.co.jp/ |
事業内容を教えてください
ビーモーション株式会社は家電量販店を中心とした、人を介したセールスプロモーションを得意としてる会社です。自社で育成した販売力の高い人材が、メーカー様に寄り添い、店頭販売の最前線で活躍しています。
特に、「どうすれば多くの商品が売れるのか」「どのようなサービスを消費者は求めているのか」という課題に対して伴走支援し、売上アップを実現させる、実行力の高さを評価いただいています。
また、リアルだけでなくデジタルも駆使し、両面からサービスを提供しています。
自社開発の営業支援ツールや「接客オンデマンドAI」という、店頭やウェブショップで活躍する対話型AIアバターなどを活用することで、より高いサービスレベルを維持しています。
ビーモーションは創業時よりお客様と一緒に考えて、一緒に動き成果を出してきました。
お困りのことがありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
URL:https://www.bemotion.co.jp/
学生時代に頑張ったことはありますか?
学生時代はスポーツが好きでした。中学校の時は仲の良い先輩から誘われて卓球部に入り、宮崎県大会にも出場していました。そして、高校ではラグビーをはじめました。進学した高校がラグビー強豪校で興味を持ったのが始めるきっかけです。しかし、1年生の時に顧問と折り合いが悪くなり、サッカー部に転籍しました。サッカー部では県大会でベスト2やベスト4までいくことができました。
また、学生時代は何事にも疑問を持ち、今出ている答えに違和感を持ったら変化を起こすために行動していました。
例えば、通っていた中学校の校則では「男子生徒は丸坊主」と決まっていましたが、その理由が不明瞭だったので、PTA総会で校則改正を提案しました。生徒代表として学校側と話し合った結果、残念ながら在学中には変えられませんでしたが、卒業してから2年後、やっと坊主頭の校則は撤廃され、後輩たちは自由な髪型にすることができました。
学生のうちに「行動すればルールは変えられる」という成功体験ができたのはとても良かったです。
高校卒業後はどのような進路に進まれましたか?
父親がお寺の住職をしながら医師をしており、母親は元看護師だったことから、医学部進学を目指していました。しかし、スポーツに打ち込みすぎて勉強が疎かになってしまったため受験に失敗しました。
今後について親と話し合いを重ねた結果、「今、やりたいことに挑戦する」ことになり、将来海外に住むことを目標に行動することにしました。
そして、海外に住むのであれば元手となる資金が必要になるので、高校卒業したと同時に上京し、メーカーの契約社員として、家電量販店でカメラフィルターとカメラレンズを扱う仕事を始めました。
家電量販店での仕事で思い出に残っていることはありますか?
飲食店でのアルバイトは経験がありましたが、自分から積極的に接客をしてお客様に納得していただき商品を買ってもらうのは初めての経験でした。
特に印象に残っているのはお客様の期待に応える姿勢です。従業員はお客様からいただいた質問に対して「分からない」と言うことは許されておらず、調べてでも必ず答えを出さなければなりません。
面接のときから厳しい業界だと聞いており大変なこともありましたが、今思うと仕事に対する基礎を作れたと感じています。社会人としてのマナーや言葉遣い、お客様との距離感だけでなく、お客様の課題に対して本当に困ってることを聞き出すテクニックを学びました。
ビーモーションとの出会いを教えてください
海外に行こうと思っていたので、家電量販店で半年ほど働いたあと、諸々準備をするために実家に帰りました。そんな時に元同僚が「携帯電話の販売が面白いよ」教えてくれました。当時、携帯電話やPHSが1円で販売され始めたばかりの時期で、売り場は非常に賑わっていました。ある程度の海外資金を貯めていましたが、「どうせ行くなら簡単に帰ってきたくない」と思い、もう少し資金を増やそうと考え、ビーモーションを紹介してもらいました。
今でも覚えていますが、会社を訪れてインターホンを鳴らすとおじさんが出迎えられ、雰囲気や見た目から用務員の人だと思っていたのですが、あとから相手が社長だと気づき、驚きました。それほどにアットホームな会社でした。
まだオフィスはこぢんまりとしていて、入り口すぐに応接スペースがありました。「よく来たね」と迎えられ、お茶を出され、宮崎から来たことや働ける時期について雑談しました。その日は「また来てね」と言われ、面接というよりは和やかな雰囲気の面談で終わりました。
私は1995年からアルバイト、契約社員、業務委託と3度の出戻りを経験した後、2011年に正社員として入社し、2024年に4代目社長に就任しました。
ビーモーションで働いてきた中で、印象に残っている仕事はありますか?
やはり最初の仕事が印象的です。私はPHSの販売からスタートし、新宿の店舗に配属されました。同じ店舗で長期間働くのが一般的でしたが、私は配属先が毎回変わるスタイルで勤務することになりました。今日は新宿、明日は渋谷、その次は大宮と、毎日のように異なる店舗で販売を行う日々でした。
固定の店舗であれば、時間をかけて人間関係を築くことができます。しかし、私の場合は短時間で信頼を得る必要があります。短時間でのコミュニケーションスキルや、現場ごとに適切なポジショニングを取る力が磨かれました。今の私のキャリアの基盤を作るきっかけとなった仕事です。
その後はどのようなキャリアを歩むのでしょうか?
一度会社を辞めて、夢であった海外へ行きました。仕事仲間と雪山にハマったのがきっかけで、カナダに滞在しました。そして、次はアメリカに行こうと思っていましたが、学生ビザを取得中に、ビーモーションの上司から「お前しかできない仕事あるんだ、助けてくれ」とオファーが来ました。
どうしようか悩みましたが、また海外に行くならお金が必要になるから働いておこうと考え、再び上京をしました。ちなみに、その時はCDの販促の仕事をしていました。今はもうない事業ですが、CDショップや楽器店などに飛び込み営業をしていました。
しかし、その後父親が倒れてしまい看取るために宮崎に帰りました。創業社長からは「休職でもいいんじゃないか?」と言われましたが、甘えになってしまうために退職をすることになりました。
宮崎に帰ってからはどのような仕事をされていたのでしょうか?
飲食店を経営している友人と事業の立ち上げをしたり、測量系の会社を手伝ったりしました。「こんな風に人生を全うするのも良いのかな?」と思ったものの、ビーモーションの仕事が頭から離れず、最後まで仕事をしてくのであれば、この仕事しかないと決断しました。そして、家庭状況が落ち着いたタイミングで創業社長に電話をして「社長になるまで頑張るので、復帰させてください」と伝えました。
一生やり遂げるからには社長になろうと決意し4度目の入社をしました。
社長就任後はどのようなご苦労がありましたか?
経営者は常に決断しなければならないのが大変でした。管理職としてのマネジメント経験はありましたが、経営者になってからは会社の未来が変わる決断を強いられることが何度もあり、プレッシャーが桁違いだということを身を持って経験しました。
決断して成功に導くためには、自分が動くことが必要です。社員のポテンシャルを最大限発揮するためにはどうすれば良いのかを常に考えています。また、社長になってから、よりしっかりと感謝を言葉に出すようになりました。当社は私よりも秀でたものを持った社員が集まってくれています。ユニークでスペシャリストなメンバーが多いので、「この仕事はあなたにしかできないよ」と信頼して任せていることを伝えることを心掛けています。
私は戦略を作ったら、次に組織を考えるようにしています。組織の作り方が私の事業方針の一部です。社員自身の能力を組織で発揮することによって、会社から評価させる体制がモチベーションに繋がっています。
どのような判断基準で決断をしているのでしょうか?
決断するにあたってはビーモーション「らしさ」を大切にしています。また創業社長が人を大切にしてきたので、私も社員を大事にしています。単純に人を置き換えたり、駄目だったら辞めさせたりは考えていません。いかに今の状況が良くなるかを考えています。
今後の展望を教えてください
当社は冒頭でお話しした通り、人が活躍できる販売促進の場所を提供するのが得意な会社です。
今後も販売コミュニケーションスキルの高いプロフェッショナルな人材を育成し、社員自身が新たな挑戦ができる環境を整えていきたいです。
また今後のテーマとしてシニア層の雇用も考えています。人生100年時代において、セカンドキャリアの確立に注力していきたいです。
また、オフラインとオンラインの両軸で事業を展開していますが、今後は AIの活用やリモート対応など、テクノロジーを取り入れた販売促進にもより力を入れていく予定です。
他の経営者におすすめの本を教えてください
私がおすすめしたいのは、エイミー・C・エドモンドソンさん著書の『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』です。心理的安全性に関する書籍ですが、「発言ができない環境は組織にとってマイナスである」 という点が指摘されています。
私自身、意見を積極的に発信するタイプなので、以前は 「言えない人が悪い」 と思っていました。しかし、この本を読んで 意見ができない環境が問題だと気づかされました。 心理的安全性を確保し、誰もが意見を言える風土を作ることを大切にできるようになりました。
組織づくりでお悩みの方におすすめの一冊です。
ぜひご覧ください!
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投稿者プロフィール

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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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