今回は株式会社アドバン代表、田中勇輝氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
| 会社名称 | 株式会社アドバン |
| 代表者 | 田中勇輝 |
| 設立 | 2010年7月12日 |
| 主な事業 | 自社サービス事業
集客支援事業 インターネット広告配信・効果測定業 インターネット関連のコンサルティング |
| 会社所在地 | 東京都品川区西五反田1丁目2-10 CIRCLES五反田11階 |
| 会社HP | https://ad-van.co.jp/ |
事業内容を教えてください
株式会社アドバンでは、自社サービスとクライアント向けのマーケティング支援の2つの事業を展開しております。
自社サービスでは、金融リテラシーの向上だけでなく、本質的な成長につながるサービスやアプリを企画から開発、集客、マネタイズまで一貫して社内で行っています。これまで、トレードの上手・下手は抽象的で言語化できませんでしたが、当社では専門家の意見を取り入れ、TOEICのような形式で、履歴をもとに14項目からトレードを採点する仕組みを作りました。
誰もが安心して金融を学べる環境を提供するために、FXのトレード練習アプリ「runcha」や「FX初心者ガイド」、FX・株・仮想通貨・指数・商品先物、チャートを使用する全ての投資に活用できるテクニカル分析を計算式から学べるサイト「Technical Book」の運営など、様々なサービスを提供しています。
また現在、マネーリテラシー身につけられるアプリを開発しています。ふるさと納税やクレジットカード、不動産投資など、ファイナンシャルプランナーが扱う領域の知識を学ぶことができます。
人生のお金に関して関わるようなことはコツコツ学ぶことで身につけることができるので、ゲーム感覚で楽しく学べるよう、工夫しました。
また、1年前に別会社が運営していたアプリを買収し、ぽい活アプリ「POISHA」の運営も行っています。当社のサービスで画像を投稿するSNSとぽい活を掛け合わせました。インスタグラムでは多くの「いいね」を獲得しても直接的な収益にはなりませんが、「POISHA」を通すことで、1,000いいね獲得すると3,000ポイント貯まり、それが300円分の特典と交換できます。
自社サービスの詳細はこちらをご覧ください
クライアント向けのマーケティング支援ではどのようなことをされているのでしょうか?
クライアント向けのマーケティング支援は、お客様の声から立ち上がった事業です。
創業当初はガラケーの時代でしたが、時代が進みiPhoneやAndroidが普及し始めました。試行錯誤しながら成長を続けてきた中で、いち早く自社サービスを作って展開していたことから、「自社アプリの集客支援をしてほしい」とお客様から相談を受けるようになり、本格的にマーケティング支援事業を始めました。
他の会社とのマーケティング支援の違いは、「自社商品がある」ことです。自社で運営しているため、広告代理店のようなサポートではなく、コンサルティングのように伴走しながら制作を進めることができます。広告を出す前のデータ分析やアプリの改善点提案まで支援を提供できるため、幅広いアドバイスが可能です。またアプリストア最適化(ASO)にも取り組んでいます。
アプリストア最適化(ASO)とは何ですか?
GoogleやYahoo!の検索エンジンでの上位表示を目指すSEOのように、アプリでも、アプリストアの検索結果の上位に表示させることで、ダウンロード数を最大化する施策があります。自社アプリで5年前に取り組んだところ、ダウンロード数を7〜8倍に伸ばすことができました。そして当社ではこれまで200以上のアプリの対策をし、結果を出しています。
アプリマーケティング支援、ASO対策支援については、各サイトをご参照ください
アプリマーケティング支援 https://ad-van.co.jp/bs/
ASO対策支援 https://ad-van.co.jp/aso/
ここからは田中社長のことをお聞かせください。学生時代の思い出はありますか?
私はプラレールやレゴなど、モノづくり系の遊びが好きでした。また、10代の後半からは音楽学校の作曲家のコースに通っていて、音楽作りに熱中していました。
20歳からは新聞の営業をはじめて、関東圏の他の新聞読んでる方に朝日新聞をすすめるテレアポをしていました。とても成績が良く、インセンティブを含めて毎月50万円以上稼いでいました。
すごいですね! 稼いだお金はどのような使い方をされたのでしょうか?
FXをしていました。4画面使って3台はFXをやりながら、残りの1画面でオンラインゲームをしていたので、家からほとんど出ることはなかったです。FXで大きく稼いでいた時期もありましたが、調子に乗り過ぎてどんどんマイナスになってしまいました。また、オンラインゲームでは自分のギルドを管理していましたが、メンバーが160名ほどいたため、会社状態になっていましたね。
22歳までは、FXとオンラインゲームに熱中していましたが、この時に経験したことがいまに活かされていると感じています。
特に、FXトレードの失敗は、金融教育アプリの開発の原点にもなっています。
昔から商売に興味を持っていましたか?
はい。幼い頃から強く興味を持っていました。
私の父は銀行員で単身赴任が多く、母がほぼ一人で私と兄弟を育てていました。母はとても厳しく、特に小学校2、3年生の頃から、怒られると家に入れてもらえないことがありました。3日間家に入れないこともあったため、知恵を働かせて、優しいお母さんがいる友達の家に泊めてもらうこともありました。
当時から「親のさじ加減で人生が決まるのは嫌だ、早く稼ぎたい」と思っていましたね。
その後、中学校は受験をして、中高一貫校に入学しました。
学生であれば、勉強して良い大学に入って、就職することを周りから強く言われると思います。
私の父は九州大学の法学部を卒業し、銀行に就職したエリートコースを歩んでいたので、身近な見本の父に「銀行員って何をする仕事なの?」「支店長ってどのくらい偉いの?」など様々な質問をしました。しかし、はっきりとした答えが返ってきません。そのため、つまらない仕事をしているんだと思いました。
そして、世間的に良い仕事と、実際に働いている人の感じ方にはギャップがあることに気がつき、親の言うレールの上を歩いたら人生つまらなくなってしまうのでは・・・と不安を感じたことから、「自分で仕事して自分で稼げるようになりたい」と中学生の頃から思っていました。
実際にいつから商売を始めるのでしょうか?
中学2年生から半分遊び感覚で商売を始めました。男子校だったので、昼休みになるとお弁当を持ってこない生徒はコンビニでカップラーメンを買っていました。しかし、コンビニのカップラーメンは約150円します。一方で、スーパーでは特売で70円とかで買えることを知り、毎週スーパーに行って仕入れて、自分のロッカーで120円で売っていました。
他にも新聞のクーポン券を使ったチケットや店舗のクーポンを手に入れて、友達に安く売ることで利益を出していました。最終的に一番安定していたのは宝くじでした。学校内で1枚100円で宝くじを売り、昼休みに公開抽選していました。
学生時代はどのような仕組みを作ればお客さんが喜んでくれて、自分にも利益が残るのかを実践を通して学びました。
学生時代から商才が光っていらっしゃいますね。起業を考えた経緯を教えてください
インターネット上で何かサービスを作ってみようと思ったのがきっかけです。試行錯誤してライブチャットというオンラインキャバクラのようなサービスをスタートしました。当時、テレビ電話などの映像通信が出始めたころだったこともあり、毎日独学で勉強しながら1年半かけてサイトをオープンさせました。
しかし、当時の私はこのビジネスモデルの知識がなかったため、後から男女のバランスが取れないとうまく成り立たないことを痛感しました。オープン後1ヶ月経ってもほとんど登録者が集まらず、手探りでした。
そこから順調でしたか?
そうでもありませんでした。どうしても大手の会社には勝てないと思い、同じサービスを提供している会社に行って「誰よりも真剣に働くので採用してほしい」と直談判しました。最初その会社の社長は私を警戒していましたが、話していくうちに納得してくれました。そこから採用通知が来て、2年ほど働きました。
この2年間はインターネットの成長スピードが凄まじく、新しいプロダクトやサービスが出続けていました。結果を出したいと一生懸命働き、社内の稟議の半数は私が出していましたね。
2年ほど経つと会社で働いていると自分のやりたいことが全て通るわけではないと思うようになり、もう1度リスクをとって自分で起業をする道を選びました。
創業後の5年は前職のカテゴリーには一切触れず、他の分野で様々な仕事に挑戦しました。
独立してから大変だったことはありますか?
創業から15年になりますが、思い返すと大変なことはありましたが、辛いことはありませんでした。
現状維持は衰退の始まりだと思っているので、会社を潰さないためにもチャレンジせざるを得ない環境が続いています。しかし、実は保守的な性格なので、1つひとつのサービスがチャレンジでした。
仕事をするときは必ず本質を突き詰めるようにしているからこそ、ビジネス的なトラブルもなく経営を続けてくることができました。
経営者としてお仕事をされるなかで、どのようなことにやりがいを感じられますか?
自分で考えた戦略が成果になるのがやりがいにつながります。
昔熱中していたオンラインゲームでも同じような感覚でしたが、自分で考えた攻略法を実行し、成果につながることが何よりも嬉しいです。
また、自社商品では、サービスを多くの方に使ってもらえることもやりがいにつながっています。
マーケティング支援では、お客様の業績が明らかに伸びて喜んでもらえることがやりがいです。業績が伸びた結果、社員が増えたりと、お客様の会社の成長を見ることができると嬉しく感じます。
今後の展望を教えてください
今年から新卒採用も強化や組織作りに力を入れていきたいです。
またAIを活用したオウンドメディア構築を販売していくことも視野に入れています。オウンドメディアを活用することで、よりお客様に合ったユーザーをアプリに誘導する仕組みを考えています。これまではSEOに知見のある人しか質の良い記事を作成することができなかったのですが、最近はAIでSEO対策をした記事を量産できるので費用も期間も従来の1/4程度におさまります。アプリを運営している企業の力になれるよう、2025年に集中して取り組んでまいります。
経営者におすすめの本を教えてください
山口周さんさんの『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』がおすすめです。偏差値は高いけれど、美意識は低い会社は、長くは存続しません。継続されるビジネスは審美的に美しいものがあります。私も経営者として事業の美しさを大切にしていきたいです。
ぜひご覧ください。
| 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』 山口 周 (著) |
投稿者プロフィール

-
企業の「発信したい」と読者の「知りたい」を繋ぐ記事を、ビジネス書の編集者が作成しています。
企業出版のノウハウを活かした記事制作を行うことで、社長のブランディング、企業の信頼度向上に貢献してまいります。
最新の投稿
仕事12/08/2025株式会社アドバン代表 田中 勇輝氏
人材12/04/2025株式会社Wewil代表 杉浦 直樹氏
仕事12/02/2025宅島建設株式会社代表 宅島 寿孝氏
マネタイズ12/02/2025ネクストシンク株式会社代表 浅野 彰仁氏



